Archive | 2019

Development of Systemic Musculoarticular Sarcoidosis 30 Years After Onset of Cutaneous Sarcoidosis

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Abstract


症例提示 【症例】65歳,女性. 【主訴】全身倦怠感,下肢脱力感. 【現病歴】30年前に皮疹にて発症し,20年前に皮膚病変と して四肢体幹に結節性紅斑と瘢痕浸潤を認め,肺病変とし て上肺野優位に多発性微小粒状影と軽度の肺門縦隔リン パ節腫脹が認められ,サルコイドーシス(皮膚,肺:組織 診断群)と診断された.その後,皮膚病変に対して全身ス テロイドにて治療中であったが,増悪と寛解を繰り返して おり,ベタメタゾン0.25~0.5 mg/dayで維持されていた. X-1年10月頃より全身倦怠感,下肢脱力感を自覚し当科 受診.血液検査にて白血球数の増加,ACE値は正常であっ たがsoluble interleukin-2 receptor(sIL-2R)値の上昇を認 め,18F fluorodeoxyglucose positron emission tomography(FDG-PET)検査にて頸部,両肩,骨盤周囲,臀部な ど全身の筋,関節,リンパ節等に異常集積を認めたため, 精査加療目的にてX年1月に当科入院となった. 【既往歴】高血圧症,脂質異常症. 【生活歴】喫煙なし,飲酒なし. 【入院時現症】身長146 cm,体重50.9 kg.意識清明,体温 36.4°C,脈拍108/分・整,血圧138/93 mmHg,呼吸数12回/ 分,SpO2 95%(室内気).満月様顔貌あり.表在リンパ節 触知せず.心音正常,呼吸音清,ラ音聴取せず.腹部平坦, 軟,圧痛なし.四肢,体幹に広く褐色斑あり.両下肢近位 筋の徒手筋力テスト4と低下,Gowers徴候陽性. 【検査所見(Table 1)】血算では白血球数16250/μLと増加 していた.生化学ではACE,LDH,CPK,CRP値は正常 範囲内であったものの,sIL-2R値4504 mg/dLと著明な高 サルコイドーシス発症30年後に全身の筋肉や関節に病変をきたした1例

Volume 39
Pages 87-91
DOI 10.7878/jjsogd.39.1_2_87
Language English
Journal None

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