Hirokazu Ozaki

Human factors and tidal influences on water quality of an urban river in Can Tho, a major city of the Mekong Delta, Vietnam

In this study, we focused on water quality in an urban canal and the Mekong River in the city of Can Tho, a central municipality of the Mekong Delta region, southern Vietnam. Water temperature, pH, electrical conductivity, BOD5, CODCr, Na+, Cl−, NH4+−N, SO42−−S, NO3−−N, and NO2−−N for both canal and river, and tide level of the urban canal, were monitored once per month from May 2010 to April 2012. The urban canal is subject to severe anthropogenic contamination, owing to poor sewage treatment. In general, water quality in the canal exhibited strong tidal variation, poorer at lower tides and better at higher tides. Some anomalies were observed, with degraded water quality under some high-tide conditions. These were associated with flow from the upstream residential area. Therefore, it was concluded that water quality in the urban canal changed with a balance between dilution effects and extent of contaminant supply, both driven by tidal fluctuations in the Mekong River.

Promoting Environmental Education to Face Energy Issues from Japan

2011年3月の東日本大震災に伴い発生した東京 電力福島第一原発事故は、甚大な環境汚染と様々 な被害を引き起こすとともに、電力供給の不安定 化をもたらし、現代社会に生きる我々に、エネル ギーのあり方を再考する機会を与えた。 この事態に直面した日本の環境教育関係者から は、「これほど大きい環境への被害、長期にわた り続く放射能の問題をもたらした原発について、 問題提起もまたそれを進める日本のエネルギーに ついての教育や研究活動も不十分であった」(岡 島ほか 2012)といった反省が表明された。実際、 事故前の日本において「エネルギー教育」といえ ば、原子力発電の推進を支える国民の合意形成を 目的とした取組が一般的であった(萩原 2009a)。 また、環境教育において、資源やエネルギーは取 り上げるべき課題と認識されても、原発について はセンシティブな問題への発展が恐れられ、避け られることが多かった(萩原 2009a、藤岡 2007)。 こうした反省を踏まえ、事故後、環境教育関連 の様々な集会で原発やエネルギーをテーマとした 情報や意見が交わされ、原発に関する小中高校向 け授業案が作成されるなど(日本環境教育学会 「原発事故のはなし」授業案作成ワーキンググ ループ 2011、2012)、取組が広がりつつある。 今、日本の環境教育は、エネルギー問題に真正 面から向き合わねばならない。原発事故の影響や それへの対応を学ぶのみならず、エネルギー供 給・消費の状況と背景を理解し、あるべき形とそ の実現への道筋を描き、行動する力を育む環境教 育を実践せねばならない。そして、そうした実践 を国内外の人々と共有しながら、事故の経験と反 省を生かした環境教育を日本から推進することに よって、地球社会の一員としての責任を果たして いかねばならない。 大学は、エネルギー問題に向き合う環境教育を 推進すべき重要な主体の一つである。2005年か ら「国連・持続可能な開発のための教育(ESD) の10年」が実施されているが、その発案国であ る日本の大学には特に推進の拠点となる期待が寄 せられ(日本学術会議環境学委員会環境思想・環 境教育分科会 2008)、政府も様々な施策で大学の ESDを支援しようとしている(野村ら 2010)。 持続可能な発展を考える上で、エネルギーは現代 社会の抱える主要な課題であり、今回の原発事故 がまさに非持続的状況を露呈させたことを思え ば、日本の大学による今後のESD展開において 報告 エネルギー問題と向き合う環境教育を日本から推進する