Hiroshi Ohyama

Degradation of Bifenox, a biphenyl Ether Herbicide, Methyl 5-(2, 4-Dichlorophenoxy)-2-Nitrobenzoate, in Soils

ジフェニルエーテル系除草剤ビフェノックス [Modown®, methyl 5-(2,4-dichlorophenoxy)-2-nitrobenzoate] の土壌中における挙動を, 14C-ニトロベンゼン環およびジクロルベンゼン環標識化合物を用いて調べた. 14CO2の放出は非湛水土壌 (畑水分条件) ではかなり認められたが, 湛水土壌ではきわめて少なかった. 有機の揮散性物質は両水分条件とも認められなかった. 各種溶媒による抽出実験から, 分解の早い時期においては, ビフェノックスの分解物の土壌吸着形態は非共有結合的なものがかなり多くあるものと推定された. 殺菌土壌等, 数種の異なった分解条件での分解様式は, エステル結合の加水分解は主として微生物反応によるものであり, ニトロ基のアミノ基への還元は主として化学 (非生物) 反応によることを示唆した.

Fungicidal Activity of New Diphenylphosphinic Amide Derivatives

既存農薬の化学構造には見られない新規な基本骨格を有する有機燐系化合物の生理活性試験を続行し, 新たにN-(置換アルキル ジフェニルポスホラニリデン)-P, P-ジフェニル (チオ) ホスフィン酸アミド誘導体がキュウリベと病に高い殺菌活性を有することを見出した. 化学構造と殺菌活性の相関性を配慮しつつ, 一連の化合物を合成し試験した結果, 置換アルキルとしてベンジル基および酢酸誘導体を導入することにより活性が顕著に増加することが判明した.