Kan Inukai

Syntheses of fluorine-containing fused polycyclic compounds: photo-cycloaddition of indene to cyclic fluoro-olefins and some reactions concerning the adducts

Abstract Acetophenone photo-sensitized addition of indene to cyclic fluoro-olefins (1,2-dichlorohexafluorocyclopentene-1, 1,2-dichlorotetrafluorocyclobutene-1 and hexafluorocyclobutene) gave the corresponding cycloadducts in satisfactory yields. The cycloadducts obtained predominantly had exo configuration. Some reactions such as reduction, oxidation, dechlorination and halogenation, of the cycloadducts were also studied.

Yellow Azo Pigments Derived from Trifluoromethylaniline Sulfonic Acid

3-トリフルオルメチルアニリン-6-スルホン酸をジアゾ成分とし, アセト酢酸アニリドおよびそのメチル, メトキシ, クロル,ニトロ, フルオル, トリフルオルメチル置換体とカップリングさせ, ついで塩化カルシウムおよび塩化バリウムでレーキ化することにより一連の難溶性の含フッ素アゾ顔料を合成した。これらの合成条件を検討するとともに,印刷紙および着色塩化ビニルシートを作成して色調,耐光性などの顔料適性を測定し,置換基の影響を検討した。合成した顔料はいずれも黄色の色調を示し,メチル,メトキシ置換体の耐光性は良好であった。

Azo Pigments Derived from Trifluoromethylaniline Sulfonic Acids

10種のトリフルオルメチルアニリンおよびそのクロル,ニトロ誘導体のスルホン酸をジアゾ成分とし,β-オキシナフトエ酸とカップリングさせ,さらに塩化カルシウムおよび塩化バリウムでレーキ化することにより一連の含フッ素難溶性アゾ顔料を合成した。これらの合成条件を検討するとともに,印刷紙および着色塩化ビニルシートを作成して色調,耐光性などの顔料適性を測定し,置換基のこれら適性におよぼす影響について検討を加えた。合成した顔料はいずれも赤色を示し,耐光性,耐油性などは一般に良好であった。

The Radiation-Induced Addition Reaction of Aldehydes to Fluorine Containing Olefin

3種の含フッ素オレフィン,CFCl=CCl2,CFCl=CFClおよびCF2=CCl2とアルデヒドとのラジカル付加反応をγ 線照射下室温で行ない,それぞれCHCl2CFClCOR,CHFClCFClCORおよびCHCl2CF2COR(R=CH3,C2H5,n-およびi-C3H7)の一般式で表わされるケトンを得た。比較のためCCl2=CCl2についても付加反応を行ない,オレフィン,アルデヒドの反応性について考察した。また過酸化ベンゾイル存在下のラジカル付加反応と比較検討した。

Oxidation of Fluorine-Containing Alcohol with Chlorine

1H,1H,5H-ペルフルオルアミルアルコールをジフルオルテトラクロルエタンに溶解し,いろいろな実験条件下で塩素を導入して酸化を行なった。反応生成物として4H-ペルフルオルバレルアルデヒドのほかに4H-ペルフルオルブチルクロリド,4H-ぺルフルオル吉草酸1H,1H,5H-ペルフルオルアミルおよび4H-ペルフルオル吉草酸の4種の化合物が生成することを確認した。アルデヒドは45℃ 付近で最高収率33.7%を示し,これより反応温度が低い場合はエステルが,逆に高い場合はクロリドが主生成物となることを明らかにするとともに,生成機構についても考察した。