Masahiko Sasaki

Deposition of polymer latices on grafted Nylon 6 fiber

Deposition of polymer latices on a grafted Nylon 6 fiber was studied as a function of pH and the degree of grafting. The latices were polystyrene (PS), styrene/acrylamide copolymer (P(St/AAm)) and styrene/acrylic acid copolymer (P(St/AA)). The deposition of the latices on the grafted fiber decreased in every case with increasing pH and no deposition was observed at alkaline pH. The grafting of fiber with acrylic and methacrylic acid reduced the deposition of P(St/AAm) and P(St/AA) latices but had no influence on the deposition of PS latex. The relation between the deposition rates and the interaction energy at acidic pH indicates that the deposition of PS latex on the grafted fiber mainly depends on the electrostatic interaction. These results suggest that the expansion of water-soluble polyelectrolyte layer on the surface of grafted fiber plays an important role on the deposition.

Surface Adsorption Properties and C-Potential of Polypropylene Fiber Pylen in Aqueous Solution of Anionic Surfa c e Active Agent Effects of CMC of Surface Active Agent and pH

ポリプロピレン繊維へのアニオン界面活性剤ドデシル硫酸ナトリウムの吸着性を研究するため,活性剤の水溶液中におけるポリプロピレン繊維パイレンのζ ポテンシャルを測定し,さらに活性剤の表面吸着量を求め,吸着に及ぼす活性剤のCMCおよびpHの影響について検討した。中性(純水中)では,ζ 活性剤濃度曲線は活性剤濃度の増加とともに極大および極小を示し,全体としてその負のζ値は減少した。同様の傾向は酸性(pH3)およびアルカリ性(pH11)においても認められた。これらの事実から繊維表面におけるイオン強度の増大による電気二重層の圧縮および対イオンによる電荷しゃへい効果などのほか, 活性剤イナンの繊維表面への配向吸着などが示唆された。表面吸着量は, アルカリ性<中性< 酸性の順に大きく, いずれの場合も活性剤濃度の増加とともに漸次増大した。このことからこれらの結合に主としてvan der Waals力などの関与のあることが示唆された。また,ζ-pH曲線および表面吸着量-pH曲線において, 活性剤のCMC以下(4.5×10-3mol/l以下)ではpH4に,CMC以上(9×10-3mol/l)ではpH6.5に極小を認めた。ポリプロピレン繊維パイレンの膨潤度は, 活性剤濃度の低い場合に大きく, その濃度の増加とともに漸次減少し, ほぼCMC以上では一定となった。

Swelling of Polyamide and Fibers in Aqueous Solution of Anionic Surface Active Agent Effects of Surface Active Agent, Salt, and pH

アニオン活性剤ドデシル硫酸ナトリウム水溶液中における6-ナイロンおよびポリプロピレン繊維パイレンの膨潤度を測定し,それらに及ぼす活性剤濃度,塩類濃度およびpHの影響について検討した。純水中における6-ナイロン繊維の膨潤度は活性剤濃度の低い場合に大きく,その値は活性剤濃度の増加とともに漸次減少し,ほぼCMC以上では一定となった。同様の傾向は塩類の存在する場合にも,また酸性(pH3)およびアルカリ性(pH11)の場合にも認められたが,その値は純水中の値よりやや小であった。ポリプロピレン繊維パイレンの膨潤度変化は6-ナイロン繊維の場合と同様の傾向を示したが,その値は6-ナイロン繊維のそれよりかなり小であった。また両繊維の膨潤度は活性剤濃度の低い場合にはpHの影響がみられ,酸性およびアルカリ性においてその値は低下した。これらの事実からこれら繊維の膨潤に浸透圧効果の関与のあることが示唆された。