Masahiro Tagawa

ANESTHESIA IN SURGICAL MANAGEMENT OF CANINE GASTRIC TORSION ACCOMPANIED BY PAROXYSMAL TACHYCARDIA

Althesinの効果をネコ, ウマ, ヒツジ, ブタについて研究した。20分間の外科麻酔期維持量をネコの静脈内に投与したところ, 若干血圧を低下させ, 心拍数を増加させたが, 呼吸数と心電図波形には変化がなかった。麻酔時間の延長には, 繰り返し投与する。筋肉内注射では, 15～18mg/kgで外科麻酔期が得られ, 注射部位の疼痛はない。Althesin担与による副作用は, 皮膚の充血, クシャミ, 筋の変縮, 時々の覚醒時の与奮があるがたいしたものではない。Althesin投与後吸入麻酔を行なっても問題はなかった。Althesinをウマに投与すると覚醒期に興奮がみられたが, acepromazineの前投薬で軽減でき, Xylazine投与により消失させる.ことができた。ヒツジにおいては, 投与後数分の間, 徐脈, 血圧下降, 心拍出量の減少がみられた。Althesinは感受性のあるLandrace種のブタにおいてSuxamethoniumによって引き超される悪性高過熱症の発生を予防する。これらの結果からAlthesinはネコの麻酔には有用であるが, 他の種類の動物では, さらに検討が必要である。