Nurhayati Hadi Susilo Arifin

Land-use change and irrigation systems in the agricultural landscape of terraced paddy fields in Awaji Island, central Japan

We analyzed changes in land use from 1963 to 2000 in the northern part of Awaji Island in central Japan, using topographical maps and aerial photographs. We compared these changes between two different irrigation systems: tazu, in which a community group jointly owns the rights to a water source, and private management. The study area consisted of 57.3% paddy field, 22.2% woodland, 7.2% urban land use, 6.3% grassland, 5.8% water body, and 1.2% dry field in 1963. In 2000, the area consisted of 44.3% paddy field, 21.0% woodland, 12.6% urban land use, 11.6% grassland, 5.3% water body, and 5.0% dry field. The proportion of agricultural use had decreased markedly over the 37-year period. In the tazu area, 38.1 and 37.7% of former paddy field had changed into urban land use and grassland, respectively, and 19.3% of former paddy field had become dry field by 2000. In contrast, 30.6% of former rice paddy had become dry field in the private management area. About half of the former rice paddy had changed into grassland (26.3%) and urban land use (24.0%) in the private area, and 18.6% had become woodland in 2000. In the tazu area, there were fewer abandoned fields, because farmers still manage their fields according to strict regulations. In the private management area, the set-aside or abandoned fields had changed into woodlands as a result of vegetation succession, because farmers had abandoned fields located far from their homes or on steep slopes. These results suggest that the irrigation system may influence the pattern of change in land use.

Integrating the Value of Local Tradition and Culture in Ecological Landscape Planning in Indonesia

1.は じめに インドネシアは熱帯に位置 し,東 西方向にのびる島嶼国 である。各島々には水域から沿岸域,低 地,そ して山地に 至るまで多様な生態系がみられる。景観は個々の生態系の 総体ということができ,各 生態系は物質とエネルギーの流 れのなかで相互に影響 し合う3)。 ランドスケープ ・プラニ ングあるいは地域計画においては,個 々の生態系を対象と するのではなく,こ のように個々の生態系が相互に関連す る地域を対象とする必要がある。また,イ ン ドネシアのラ ンドスケープ ・プラニングを考える際には,自 然環境のみ ならず,イ ンドネシア特有の多様な社会,経 済,お よび文 化の整序が必要 となる。このような思想こそがインドネシ アの地域発展,及 びランドスケープ ・プラニングにおける 新 しいパ ラダイムとなると思われる。 発展途上国であるインドネシアは,様 々な外的要因,及 び内的要因によって著しく変化 し続けている。外的要因に は他国文化の流入,情 報科学技術の発展,世 界経済の影響 等,ま た,内 的要因には人口増加の急激な変化,人 口密度 の偏 り,都 市化,工 業化,お よび政治経済危機等が挙げら れる。 ランドスケープ ・プラニ ングにおいても当然のこと ながらこれ ら二つの要因が密接に関係している。また,イ ンドネシアは多民族国家であり,あ る一つの地域を取り上 げただけで も様々な精神的かっ文化的な価値評価が混在し ている。このような価値評価の基準は自然環境のみならず, 宗教,あ るいは民族の伝統に根ざしたものであ り,こ れに 基づいて多様な景観が形成 されている。 造園 という分野は,イ ンドネシアでは1960年 代後半に 導入されたばか りの比較的未熟な分野である。インドネシ アではランドスケープ ・プラニング,デ ザイン,お よび景 観保全の分野では未だ発展段階にある。とくに,サ イ トプ ラニング以上の比較的大規模な都市計画あるいは地域計画 のレベルになると,造 園家の役割が軽視されることが しば しば見受けられる。インドネシアのような発展途上国では, かって伝統的な農業生産活動の場であった農地が,工 場や 市街地,あ るいは大規模農園に急速に変貌 しつつあり,景 観が著しく悪化 している。 このような状況においては,特 定の地域あるいは景観を対象としたプラニングやデザイン を通 じて,造 園家が果たす役割は大 きい。彼 らは人間活動 と自然保護との矛盾の解消という重大な責務を負 ってお り, その際,自 然環境だけではなく,社 会,経 済,お よび文化 の人間環境への考慮も不可欠となる。