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Publication
Featured researches published by Takefumi Matsuo.
Nippon Ronen Igakkai Zasshi. Japanese Journal of Geriatrics | 1979
Takefumi Matsuo; Yasuo Ohoki; Shinichi Kondo
正常人のアンチトロンビンIIIを単純一元免疫拡散法で測定した. 正常人を男女別, 年代別に各25名づつ選び合計300名の測定値をみると, その平均値は30.9±4.4mg/dlで加齢に従い男性では40歳代以後に有意の低下がみられたが, 女性では加齢との関係は明らかでなかった. このことからアンチトロンビンの増減を比較する場合には, Sex age matched control が必要と考えた.血栓性疾患 (DIC, 心筋硬塞急性期, 脳硬塞, 糖尿病) と肝硬変のアンチトロンビンIIIを Sex age matched で比較した. するとDIC, 心筋硬塞急性期, 肝硬変, 脳硬塞の順に有意の低下がみられた. これは, 凝固法によって得られた結果と同しであった. 血管障害のない糖尿病は正常人のアンチトロンビンIIIと有意差はなかったが, 網膜症が合併し増悪するに従って有意の低下がみられ, 増殖性網膜症では22.8±6.7mg/dlと著明であった. また, 糖尿病では, 罹病期間が長期間の例や, 血小板機能亢進例でもアンチトロンビンIIIの低下がみられた. とくに網膜症があり, 罹病期間が5年以上で血小板機能の亢進例でのアンチーンビンIIIは20.0±6.9mg/dlと低値を示した. 以上のことから糖尿病でのアンチトロンビンIIIは血管障害の増悪と関係していると考えられた.
Nihon Naika Gakkai Zasshi | 1993
Takefumi Matsuo
薬物による血小板減少症は,突然の紫斑や粘膜出血に驚かされる.原因となる薬物は古典的にはキニン・キニジンが有名であるが,最近ではセフェム系抗生物質を始め種々の新薬にもみとめられている.発症には免疫機序が関係しており,血中に薬物依存性血小板抗体が出現する.薬物抗体は性状が様々で,その作用機序も多様なため,検出は困難な場合が多い.このため,診断には投薬との因果関係が重要で,投薬により血小板数が10万/μ1以下になれば本症を推定し.薬物を中止するとすみやかに回復することから診断する.
Nippon Ronen Igakkai Zasshi. Japanese Journal of Geriatrics | 1977
Takefumi Matsuo; Yasuo Ohoki
α2 macroglobulin (α2M) は, 非特異性の protease-inhibitor であり糖尿病での増加が注目されている. 今回は, 糖尿病性網膜症とα2Mの関係をみる目的で, 糖尿病227例, 正常者145例を対象としてα2Mを一元免疫拡散法にて測定した.その結果, 糖尿病のα2Mは, 20, 30 40歳の各年代の正常者と比較して有意に増加していた. しかし50, 60, 70歳の各年代での糖尿病のα2Mは同年代の正常者と比較して有意差はなかった. このようにα2Mの増加は, 50歳以前の年代の糖尿病でみとめられた.糖尿病を網膜症の合併群と, まったく血管合併症のない群に分けてα2Mを観察した. α2Mは, 女性の網膜症群では, 非血管合併群と比較して有意に増加していたが, 男性の網膜症群では有意差はなかった. しかしα2Mは年代別に有意に変化するため, 非血管合併群の中から matched control を作り比較すると, 男性では Scott I~IIの網膜症 (224.6±64mg/dl) で有意の増加を, 女性では Scott III (286±62mg/dl) のみで有意の増加がみられた. しかし Scott IV以上の重症の網膜症のα2Mでは, 女性の Scott Vで減少を示したが, 男性では不変であった. このようにα2Mの増加と網膜症の重症度の間に明らかな関係はなかった.次に重症網膜症を持続性の蛋白陽性例と陰性例に分けてα2Mを比較すると,陽性例のα2Mは高く, Scott IVとVでは, 有意の増加を示した. しかし蛋白陰性例のα2Mは正常値の上限をこえるものはなく減少例が多くみられた. このことから網膜症のα2Mの増加は, 腎症の合併の有無によって影響されると考えられた.以上, 糖尿病のα2Mは網膜症の病期によって異なる値を示した. すなわちScott IIIまではα2Mの増加が, Scott IV以上ではα2Mの減少が病変の進行に関係している可能性があった.α2 macroglobulin (α2M) は, 非特異性の protease-inhibitor であり糖尿病での増加が注目されている. 今回は, 糖尿病性網膜症とα2Mの関係をみる目的で, 糖尿病227例, 正常者145例を対象としてα2Mを一元免疫拡散法にて測定した.その結果, 糖尿病のα2Mは, 20, 30 40歳の各年代の正常者と比較して有意に増加していた. しかし50, 60, 70歳の各年代での糖尿病のα2Mは同年代の正常者と比較して有意差はなかった. このようにα2Mの増加は, 50歳以前の年代の糖尿病でみとめられた.糖尿病を網膜症の合併群と, まったく血管合併症のない群に分けてα2Mを観察した. α2Mは, 女性の網膜症群では, 非血管合併群と比較して有意に増加していたが, 男性の網膜症群では有意差はなかった. しかしα2Mは年代別に有意に変化するため, 非血管合併群の中から matched control を作り比較すると, 男性では Scott I~IIの網膜症 (224.6±64mg/dl) で有意の増加を, 女性では Scott III (286±62mg/dl) のみで有意の増加がみられた. しかし Scott IV以上の重症の網膜症のα2Mでは, 女性の Scott Vで減少を示したが, 男性では不変であった. このようにα2Mの増加と網膜症の重症度の間に明らかな関係はなかった.次に重症網膜症を持続性の蛋白陽性例と陰性例に分けてα2Mを比較すると,陽性例のα2Mは高く, Scott IVとVでは, 有意の増加を示した. しかし蛋白陰性例のα2Mは正常値の上限をこえるものはなく減少例が多くみられた. このことから網膜症のα2Mの増加は, 腎症の合併の有無によって影響されると考えられた.以上, 糖尿病のα2Mは網膜症の病期によって異なる値を示した. すなわちScott IIIまではα2Mの増加が, Scott IV以上ではα2Mの減少が病変の進行に関係している可能性があった.
Nippon Ronen Igakkai Zasshi. Japanese Journal of Geriatrics | 1976
Takefumi Matsuo; Kimio Matsunaga
肝硬変44例を, 代償群, 腹水群, 食道静脈出血群の三群にわけて, 血液凝固・線溶と血清脂質について観察した. オイグロブリン溶解時間 (ELT) は腹水群で明らかに短縮し, 出血群では延長していた. フィブリノゲンは腹水群, 出血群で低下していた. 第VIII因子は三群ともに増加例が多く, 50%以下の低下例はなかった. FDPは三群間に有意差はなく, 10μg/ml以上の陽性出現率にも差異はなかった. とくに静脈瘤出血群でも, オイグロブリン溶解時間の異常値, フィブリノゲン量のより著明な低下, 第VIII因子の減少, FDPの増加といった血管内凝固を思わせる例はみられなかった. すなわち, 肝硬変それ自体でDICとまぎらわしい凝固線溶の異常はみられたが, 静脈瘤出血群では他の群よりも著しい凝固線溶の異常の存在は見い出せなかった.次に肝硬変の予後を知る目的で, 死亡例と生存例に分けて比較した. 死亡例ではフィブリノゲンと中性脂肪が明らかに低下していた. しかしELT第VIII因子, FDP P他の血清脂質と予後の間に有意の関係はなかった. またフィブリノゲンと中性脂肪の血中濃度は平行して増減する関係にあった. そして両者が平行して低下する場合として, まず肝での生合成の障害が考えられた. このことから予後不良例では, 肝不全による合成障害のため, 両者の血中濃度が平行して低下したと推測できた.
Nihon Naika Gakkai Zasshi | 1974
Takefumi Matsuo; Yoshitami Ishihama; Takaaki Yao; Yasuo Ohoki; Kichihei Miyasaki
巨大結腸は主として先天性の筋層間神経叢の欠損や減少によつて起こる疾患であるが,最近,成人で後天性に発生した巨大結腸の1例を経験した.症例は75才の老婦人で,頻発するAdams-Stokesの徐脈型発作と数十分に及ぶ意識障害を訴えて入院した.同時に排便が消失し,つよい腹部膨満感を伴つていた.入院時の検査では軽度の貧血と低蛋白.低カリウム血があつた.注腸検査で.直腸とS状結腸の著明な拡張をみとめたが拡張部以下の肛門側には狭窄はなかつた.入院後イソプロテレノールの投与でAdams-Stokes症状は消失し,排便は直腸カテーテルの挿入により少量の泥状便の流出がえられただけで生理的排便はなかつた.イソプロテレノールの投与を続けていたが,入院1年後に急死した.病理所見として,直腸, S状結腸の拡張と肥厚をみたが,筋層間神経叢の分布密度はほとんど正常とかわらなかつた.また拡張部より肛門側に狭窄などの異常所見のないことから後天性の機能性巨大結腸と診断された.この発生原因としてAdams-Stokes症状による低酸素が腸管神経節細胞の機能不全を招来し,治療に用いた交感神経刺激薬が腸管を拡張させ,肛門活約筋の収縮がこれに加わり,さらに腹腔内慢性炎症の存在と長S状結腸のために起る排便反射の減弱が関係していることを推測した.
Japanese Journal of Thrombosis and Hemostasis | 1977
Takefumi Matsuo; Kimio Matsunaga
The journal of Japan Atherosclerosis Society | 1977
Takefumi Matsuo; Yositami Ishihama; Yasuo Ohki
Japanese Journal of Thrombosis and Hemostasis | 1977
Takefumi Matsuo
The journal of Japan Atherosclerosis Society | 1976
Yoshitami Ishihara; Takefumi Matsuo
The journal of Japan Atherosclerosis Society | 1974
Takefumi Matsuo; Yoshitami Ishihama