Takeo Masuda

Evaluation method for susceptibility of Thrips palmi to several insecticides.

1) DMTP水和剤・BPMC乳剤を供試してミナミキイロアザミウマの薬剤感受性の検定を試みた。2) 2齢幼虫をナスの葉片と共に薬液に浸漬した後,インデン葉に移して飼育する方法は,操作による死亡が多く適当な方法ではなかったが,浸漬したナス葉片で引き続き1日問飼育し死虫率を調査する方法は操作による死亡もなく,有効であった。3) 野菜試験場久留米支場飼育系統を用い,本法により求めたDMTP水和剤,BPMC乳剤のLC 50値はそれぞ302ppm,333ppmであった。4) 水に対する溶解度の高いオキサミル粒剤を供試して,水耕したキュウリ苗を用い,浸透移行性薬剤に対する感受性検定を試みた。5) 第1本葉展開期に薬液に浸根すると,葉内のオキサミル濃度は1日後に薬液濃度とほぼ等しくなり,2日後には約2倍,5日後には約4倍になった。葉内濃度は薬液濃度と吸水量に比例した。6) 浸根1日後の葉片で2齢幼虫・1齢幼虫を1日間飼育し,死虫率を調べたところ,いずれも薬液濃度に見合った死虫率が得られ,本法は個体群間の薬剤感受性比較に有効と考えられた。7) オキサミル薬液の2齢幼虫,1齢幼虫に対するLC50値はそれぞれ117ppm,86ppmであった。