Tetsuhiko Masuda

A case of esophago-gastric cancer following operation of esophageal achalasia.

は じめに 四肢には異常はなかった。 食道アカラシアは食道胃接合部の弛緩不全により, 入 院時検査所見 :生化学校査,腫 瘍マ ーカーなどに 食道の拡張をきたす機能的疾患であ り,そ の経過中に 異 常はなかった (表 1). 食道癌を併存する頻度は高率で 3~ 8%と 報告されて 上 部消化管造影 :食道胃接合部より上方の食道は著 いるll~。 .しかし,腺癌の併存例 となると本邦において 明 に拡張 してお り,食 道アカラシア取扱い規約めによ はその報告はみられずり,き ゎめてまれである。今回, る とF型 ,II型 であった。造影剤は胃内にも流入した われわれは食道アカラシアの手術後42年目に,食 道胃 が , 胃のふ くらみは不良であった (図 1). 接合部に発生した腺癌の 1211を経験 したので,若 子の 上 部消化管内視鏡検査 :食道は食道胃接合部に高度 文献的考察を加え報告する。 の 狭窄を認め,食 道アカラシア取扱い規約による内視 症 例 鏡 分類では SII型であった。 フ ァイバ ースコープはか 息者 :60歳,女 性. ろ うじて胃内に挿入できたが,噴 門部を合めて胃に異 主訴 :嘔吐. 常 は指摘されなかった (図2). 家族歴 i特記すべきことなし.