Yasuharu Akagi

A fundamental study of the efficiency of methane fermentation by ozonation of excess sludge.

活性汚泥法排水処理施設から発生する余剰汚泥の嫌気発酵におけるメタンガス発生量の増大と有機物量の減少を目的として, オゾンによる余剰汚泥前処理の効果を実験的に検討した.オゾンガスを0.378m3/hrの通気量で, 濃度が6～17kg/m3の余剰汚泥中に5～15分間吹き込んだところ, MLSS濃度の減少に伴って溶解性BODおよびCOD濃度が増大した.オゾン処理によって余剰汚泥を構成する有機物は最大20%分解・可溶化し, しかも分解・可溶化の程度は初期pHにはあまり影響されないことが判明した.オゾン処理した余剰汚泥の嫌気性発酵では, 無処理に比較して, 単位有機物量当たりに発生するガス量およびメタンガス量はそれぞれ1.5～2.7および1.7～3.7倍増大した.この結果は前処理としてのオゾン処理の有効性を示している.

A fundamental study of waste water treatment by microbe film.

固着性微生物膜には有機物の酸化分解と硝化の行われる表面近くの好気層と脱窒の起こる嫌気層とが共存している.微生物膜の厚さを任意に変えてCOD, 窒素化合物の処理を行い, これらの結果から好気層, 嫌気層の膜厚さを決定した.酸素の浸透する好気層厚さは0.08～0.3mmでCODの増大につれて減少し, 曝気量とともに増大する.またCODが処理される膜厚さは0.1mmかそれ以下であり, これによって酸素は存在するけれどもCODが存在しなくて硝化の起こる好気層の存在が明かになった.一方, 自家呼吸速度の測定から推定される好気層厚さは約0.2mmであった.

Pressure Loss of Gas Flow in a Rotational-current Tray

気液が旋回流動の状態で接触する旋回流トレイの流動機構を実験的に考察した。二種類の旋回流トレイのガス側圧力損失を測定し, 実験式をえた。さらに圧力損失およびトレイ上の泡沫層の挙動の考察から, このトレイはガスの処理蹴を大きくできる特徴を持っていると結論できる。