Hiromichi Iwasaki

Synthesis of hydroxyapatite powder from rice bran as starting materials. III. Firing process of calcium phytate and synthesis of hydroxyapatite.

米ぬか中には,リンの化合物としてフィチンが豊富に存在している。このフィチンをリン源として有効に利用する目的からヒドロキシアペタイトの合成を試みた。米ぬかから得られたフィチン酸カルシウムの沈殿を炉過,洗浄,乾燥した後,1000℃で3時間焼成することによってヒドロキシアパタイトの粉体を得ることカミできた。沈殿したフィチン酸カルシウムには粉末X線回折から焼成前の粒子には添加したもののうち溶けずに残ったCaCO3が含まれていたととカミわかったo以上の最適条件で合成したヒドロキシアパタイトは球状をしており,Ca1Pモル比が1.67と理論組成のヒドロキシアパタイトのモル比に一致し,IRスペクトルからも炭酸アパタイトを含まず安定と考えられる。またこの粒子の密度は3.12g・cm-3で緻密なヒドロキシアパタイトの粉体が得られた。