Shin-ichiro Ohta

Modified central venous catheter for pneumothorax

Pneumothorax frequently requires drainage, and many thoracic surgeons continue to use the traditional rigid chest tubes. Traditional tube thoracostomy using a large-bore tube is an essential technique for thoracic surgeons, but it is associated with significant pain at the time of insertion and during continued drainage. We have found a new small-bore, flexible thoracostomy method using a modified central venous catheter that is simple, less painful, and safe.

A case of chondromatous hamartoma with cystic degeneration in the lung

肺過誤腫は肺に発生する良性腫瘍の中では最も多く, 多くは無症状で検診や他疾患観察中に偶然発見される.今回, 我々は肺ドックCTで嚢胞性病変を発見され, 術前には診断できなかった肺軟骨性過誤腫を経験したので報告する.症例は59歳, 男性.当院肺ドックCTにて左肺下葉に小結節を含む嚢胞性病変を指摘され, 胸腔鏡補助下に切除した.病変は多房性で, 嚢胞壁及び隔壁に軟骨・骨組織, 平滑筋などを認め, 病理組織学的に軟骨性過誤腫と診断された.

An attempt to determine the origin of cancer by a histopathological study of squamous cell carcinoma of the bronchus less than 1mm in size.

気管支扁平上皮癌の発生母地を追究するために, 細胞診検査で発見された胸部X線写真無所見肺癌 (ROLC) 切除標本の連続ブロック切出しによる組織切片を鏡検した. その中で大きさ1mm以下の癌と, 高度異型細胞の集簇がみられたブロックをすべて連続切片にして発見された微小癌の計11病巣について, 癌の形状と隣接上皮の形態変化を検索した. 一見正常な上皮からの発生の可能性もあったが, 高度異型扁平上皮化生と高度異型基底細胞列が発生母地である可能性が示唆された.

Study of correlation between clinical malignancy and cytomorphometrical features in peripherally located adenocarcinoma of the lung.

臨床的悪性度別に擦過細胞形態の定量的解析を行い, 擦過細胞診上の予後推定因子を検討した、臨床的悪性度は, I期腺癌の予後と腫瘍陰影の増大速度で評価した.I期腺癌の絶対的治癒切除例中, 術後5年未満に癌死した10例を予後不良群, 術後5年以上の生存が確認された24例を予後良好群とした. 次に, 肺癌集検の胸部間接写真で発見し切除した末棺型腺癌のうち, 過去の間接写真にも腫瘍陰影が存在した20例を陰影増大速度小の群, 以前に腫瘍陰影は存在しなかった8例を陰影増大速度大の群とした. 予後不良群と陰影増大速度大の群を合わせたものを臨床的悪性度大の群, 予後良好群と陰影増大速度小の群を合わせたものを臨床的悪性度小の群とした。擦過細胞の,(1) 核小体数,(2) 核小体数の変動係数,(3) 核面積,(4) 核の大小不同性,(5) 核径,(6) 核円形度,(7) N/C比を画像解析装置で定量的に計測し, 両群で比較検討した.その結果, 臨床的悪性度大の群の擦過細胞像では, 核1個あたりの核小体数が多く (p<0.05), 核は正円形に近く (P<0.05), N/C比が大であった (P<0.001). 肺末梢型腺癌の擦過細胞像において核小体数, 核円形度, N/c比は予後推定因子となりうると考えられた.