Toshiaki Iwasa

The Clinical Observation on 24 Cases of Ossifying Fibroma

(66.7%),上 下 顎 の 両方 の もの が6名(25.0%)で あ り,腫 瘍 の 総数 は36で あ った。36腫 瘍 の発 生 部 位は,下 顎骨の前歯部3例(8.3%),臼 歯部16例 (44.4%),臼 歯部 から上 行 枝 に かけて が5例 (13.9%)で,上 顎骨では前歯部はな く,臼 歯部が 10例(27.7%),上 顎のほぼ半側を占める大 きなも のが2例(5.6%)で あ り,上 下顎 ともに臼歯部に 多 くみ られた。 多発症例:24名 の うち6名 には2ヵ 所以上に腫 瘍が認められた。患者の性別は男性2名,女 性4 名で,年 齢は18歳 から61歳の間であった。発生部 位は上顎骨 と下顎骨の左右計4ヵ 所に腫瘍がみ ら れたものが2例,下 顎骨の左右 と左上顎骨の3カ 所に腫瘍がみ られたものが2例,右 下顎骨と左上 顎骨の2ヵ 所に腫瘍がみ られたもの と,上 顎骨 と 下顎骨の左側の2ヵ 所に腫瘍がみ られたものが各 1例 であった。どの症例も顎骨のみに発生 してお り,他 部の骨には類似の病変は全 く認められなか った。6例 中3例 は 家族的に 出現 した 症例(父 親 長女および3女)で あった。 3.臨 床症状 24例 中21例(87.5%)は 無痛性の骨腫脹で,う ち 1例(症 例11)は 歯科治療のためのX線 写真で発 見されたものであった。他の3例(症 例6,15, 22)は 炎症症状の合併に よる疼痛を伴った骨腫脹