Tsugio Tenda

Power consumption for cohesive particles in a horizontal gas-solid agitated vessel with paddle-blades on double parallel axes.

著者らは先に, 固気系横型2軸撹拌槽内で付着力を無視できる粉粒体を撹拌混合した場合の撹拌トルクを測定し, その撹拌所要動力は槽の大きさや粉粒体の種類によらず, 動力数, フルード数, および無次元粒子仕込み高さにより相関されることを示した.しかし, 工業的には付着性の粉粒体を撹拌混合することもしばしば要求されており, 著者らが先に提出した相関式を付着性の粉粒体に対する撹拌トルクをも含めて相関できる式へと拡張することが強く望まれている.付着性を有する粉粒体の撹拌抵抗に関しては, 梅屋ら寺下らの研究があるが, 一般的なものではなく本研究で問題とする横型2軸撹拌槽に適用することはできない.また, 付着性の粉粒体の流動特性を流体的に扱おうとする試みがあるが, その適用は簡単な系に限られている.そこで, 本研究では, 粘塑性流体に対する撹拌動力の相関法を参考にして導いたパラメータを用いることにより, 付着力を有する粉粒体を対象とした場合の横型2軸撹拌槽の所要動力の相関を試みた.なお, 本実験に用いた撹拌槽は前報で示したVesse (I) と同じであるので, その説明を省略する.実験方法, 実験範囲も同じであるので省略する.使用した粉粒体の物性値をTable 1に示す.なお, 付着力Coは一面剪断試験機 (筒井理化学器機 (株) 製) を用い, 次に示されるクーロン式から求めた.τ=σtanφi+C0 (1) ここでσは垂直応力, τは剪断応力, φiは内部摩擦角である.

Mixing characteristics and optimum condition of a horizontal gas-solid agitated vessel with paddle-blades on double parallel axes.

固気系横型2軸撹拌槽について, 2成分粒子の混合時間, 最終混合度について検討した.その結果, 軸・周方向の混合時間は粒子間に密度差がある無しにかかわらず, フルード数と装置寸法を含むパラメータだけで相関されることがわかった.最終混合度は実験条件に依存せず統計的に計算される値とほぼ一致し, 槽内で分離偏析は生じていないことがわかった.さらに, 混合時間と別報で得た所要動力の結果を用いて, 撹拌消費エネルギーを計算し, その消費エネルギーを最小にする条件から最適操作条件とスケールアップ式について検討した.

Power consumption and flow rate of a three-roll mill.

ニュートン流体に対する3本ロールミルの所要動力および処理流量を調べた.フィードとエプロン側ロール間間隙は, センターロールに挿入した非接触変位計によって測定した.実験は, ロール間間隙, ロール速度, ロール速度比, 流体粘度およびバンク幅を変えて行った.所要動力は, 2本ロールミルの結果を3本ロールミルに適用して導かれた式によって良好に相関された.この動力推算式を簡単化した式によっても実測値は相関できた.処理流量は物質収支式から求められた.3本ロールミルが定常状態で操作されているときエプロン側ロール間間隙は, フィード側ロール間間隙および速度比を使って推算できることがわかった.