Yasuyoshi Sakaguchi
Kyoto University
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Publication
Featured researches published by Yasuyoshi Sakaguchi.
Kobunshi Ronbunshu | 1971
Yasuyoshi Sakaguchi; Yoshimasa Tsujimoto; Katsuyuki Tamaki; Jun Nishino
酢酸メチル, 酢酸-t-ブチル, フマル酸ジメチル, マレィン酸ジメチル, 部分アセチル化ポリビニルアルコールおよび酢酸ビニルービニルピロリドン共重合物を, 種々の高分子スルホン酸を触媒に用いて水溶液中で加水分解した。高分子スルホン酸の触媒効果は, 疎水性以外に立体効果によっても支配された。触媒分子のスルホン酸の一部をラウリルアミンによって中和すると, 立体障害が増加するために, 触媒効果が低下した。またこれらの触媒酸とオルトおよびパラアミノ安息香酸エチルとの結合性は, 静電相互作用以外に, 疎水性相互作用および立体因子によっても影響された。
Kobunshi Ronbunshu | 1970
Ichiro Sakurada; Yasuyoshi Sakaguchi; Yasuhiro Omura
酢酸ビニル・ビニルアルコール (A), 酢酸ビニル・ビニルピ・リドン (B), 酢酸ビニル. アクリルアミド (C), 酢酸ビニル・ジメチルアクリルアミド (D), 酢酸ビニル・メタクリルアミド (E), 酢酸ビニル・N-メチロールアクリルアミド (F), 酢酸ビニル・アクリル酸 (G), 酢酸アリル・ビニルピロリドン (H), 酢酸アリル・アクリルアミド (I), N-アセトキシメチルアクリルアミド・アクリルアミト (J), N-アセトキシメチルアクリルアミド・メタクリルアミド (K) 共重合物勅酢酸エステル, ならび数種の低分子酢酸エステルを, 水溶液中で塩酸または水酸化カリウムを触媒に用いて加水分解した。(A), (B) および (H) の加水分解速度は, 類似構造を持つ低分子酢酸エステルのそれと大差なかった。(C), (D), (E), (F) および (I) は水酸化カリウムによって円滑に加水分解されたが, 塩酸による加水分解速度は非常に小さかった。他方, (G) は塩酸により円滑に加水分解されたが, アルカリにより水分解されにくかった。(J) および (K) の酸加水分解速度は, 他の高分子および低分子酢酸エステルのそれらよりずっと大きかった。これらの結果について少し議論した。
Kobunshi Ronbunshu | 1970
Ichiro Sakurada; Yasuyoshi Sakaguchi; Yasuko Shima
水溶液中における, ドデシルスルホン酸・ドデシルべンゼンスルホン酸・部分スルホン化ポリスチレンのようなスルホン酸触媒による, 低分子エステル (酢酸-n-ブチル) および高分子エステル (部分アセチル化ポリビニルアルコール・酢酸ビニルービニルピロリドン共重合物) の加水分解速度に及ぼす, 数種の非電離性添加物の影響を検討した。添加物としてはドデカノール, 低重合度のポリエチレングリコールのラウリルエーテル, ポリビニルピ口リドンおよびポリビニルアルコールを用いた。これらの添加剤により, 加水分解反応はある場合には促進され, 他の場合には抑制された。エステル・スルホン酸・添加物の間の相互作用の観点から, これらの結果について少し議論した。
Kobunshi Ronbunshu | 1970
Yasuyoshi Sakaguchi; Katsuyuki Tamaki; Masayuki Maeda; Jun Nishino
ケイ皮酸 (a), ケイ皮酸エチル (b), α-エチルアクリル酸エチル (d), チグリン酸エチル (f), N-ビニルコハク酸イミド (i) および無水シトラコン酸 (j) を, ラジカル開始剤を用いて重合させ, ポリ-a以外の生成ポリマーを対応する高分子カルボン酸に加水分解した。得られた6種のポリマーの電圧滴定挙動と酸無水物形成性を検討した。ポリ-aとポリ-bの加水分解物, ポリ-jの加水分解物とこれと同じ基本分子からなるポリメサコン酸は, それぞれほぼ同じ挙動を示した。他方, ポリ-fの加水分解物の挙動はチグリン酸ポリマーのそれと明らかに相違した。また, 6種のポリマーはすベて, ポリアクリル酸およびポリメタクリル酸より強酸であった。これの結果を, ポリマー分子中の隣接カルボキシル基間の空間距離の観点から考察した。
Kobunshi Ronbunshu | 1969
Yasuyoshi Sakaguchi; Kazuyuki Mimuro; Katsuyuki Tamaki; Jun Nishino
比較的少量のメタクリル酸メチル (MMA)・アクリル酸メチル (MA)・スチレソ (St) および酢酸ビニル (VAc) を, ラジカル開始剤を用いて, レーヨンおよびポリビニルアルコール (PVA) 繊維にグラフト重合させ, グラフトポリマーを幹ポリマーを除くために酸処理した。得られたポリ-MMA, それから誘導したポリメタクリル酸 (PMAA), およびポリ-VAcから誘導したPVAの赤外吸収スペクトル, PMMAおよびポリ-MAから誘導したポリアクリル酸の電圧滴定曲線と酸無水物形成性, ポリ-Stのスルホン化物の酢酸-n-プチルのケソ化に対する触媒作用, ポリ-VAcのケン化速度などを検討し, これらの挙動を普通の相当するポリマー試料の挙動と比較した。これらの結果から, 両グラフトポリ-MMAとレーヨングラフトポリ-MAはアタクチックポリマーとほほ同じ立体構造を持っが, PVAグラフトポリ-MAおよび両グラフトポリ-Stは普通の相当ポリマー試料と明らかに異なる立体規則性を持つと推論した。また, レーヨングラフトポリーVAcは, 頭-頭構造をかなり含むことを認めた。
Kobunshi Ronbunshu | 1969
Ichiro Sakurada; Yuji Kishi; Yasuyoshi Sakaguchi
安息香酸ビニル (VB) を過酸化ベソゾイルの存在下または不在下で, 60-140℃で塊状重合した。得られたポリ-VBおよびこれから誘導したポリビニルァルコール (PVA) の重合度と長鎖分枝度, PVAの1, 2-グリコール単位の含量 (△), 水に対する溶解度および密度を測定した。これらの値は重合温度以外に触媒の存在によって影響された。触媒は分枝度, △および溶解度を増大させ, 低重合率における重合度と密度を低下させた。比較的低分子量の分別ポリマーは大きい分枝度, △および溶解度を示した。ポリ-VBから誘導したPVAは, 同様な重合条件で得られたポリ酢酸ビニルから誘導したPVAに比べて, 大きい溶解度と高い密度を示した。これらの結果に基き, ポリ-VBおよびこれから誘導したPVAの構造について少し考察した。
Kobunshi Ronbunshu | 1969
Yasuyoshi Sakaguchi; Jun Nishino; Katsuyuki Tamaki; Keisuke Kobayashi; Katsumi Hosoda; Itaru Kobayashi; Takashi Nogami
メタクリルアミド (MAAm)・メタクリロニトリル (MAN) およびメタク資レイソ (MAC) をラジカル重合し, 生成ポリマーをポリメタクリル酸 (PMAA) およびポリメタクリル酸メチル (PMMA) に変えた。これらのポリマーの立体規則性を, PMAAおよびPMMAの赤外吸収スペクトル, PMAAの電圧滴定曲線と酸無水物形成性の観点から検討した。これらの結果に基き, ポリ-MAAmは比較的シソジオタクチックであり, ポリ-MANは前者よりはアイソタクチックであり, ポリ-MACはかなりアイソタクチックであるという結論を導いた。ポリマー間のこのような立体規則性の差異は, 主として出発モノマーの側鎖の立体障害の差異に基くものと考えられる。さらに, ポリ-MACから誘導したPMMAは, 未確認の異種構造を含むことを認めた。
Kobunshi Ronbunshu | 1966
Yasuyoshi Sakaguchi; Jun Nishino; Katsuhiko Inagaki; Zengo Sawada; Katsuyuki Tamaki
ポリビニルアルコール (PVA) を塩酸を触媒に用いて水溶液中でアセトアルデヒドによりアセタール化し, 反応初速度に及ぼす各種の塩 (LiCl, NaCl, KCl, LiBr, NaBr, LiI, NaI, KI, NaNO3, NaSCN) の添加の影響を検討した。これらの塩は一般に反応を加速し, 加速効果はカチオンの種類にほぼ無関係であるが, アニオンの種類に明らかに依存した。(I->SCN->Br->NO3->Cl-)。LiIは例外で, 反応をほとんど加速しなかった。これらの塩は酢酸エチルおよび部分アセチル化PVAのケン化も促進するが, 加速効果はPVAのアセタール化におけるよりも小さかった。さらに, 同様な実験を水一ジオキサン溶液中で行なった。これらの結果および既報の結果から, PVAのアセタール化に対する塩の加速効果は主としてポリマーの水酸基の分極を強め, それに対するプロトン化アルデヒドの攻撃を助長することに基くと考えられる。
Kobunshi Ronbunshu | 1964
Ichiro Sakurada; Yasuyoshi Sakaguchi; Yasuhiro Omura
ポリビニルアルコールを溶液状態で, β-ブチルアルデヒドスルホン酸, o-ベンズアルデヒドスルホン酸, 2, 4-ベンズアルデヒドジスルホン酸のようなアルデヒドスルホン酸によりアセタール化した。この反応の最高反応率は, Floryによって誘導されている理論値よりも一般にずっと低く, ポリマーの立体構造および反応液の組成によって影響された。これらの結果に対する理由として, ポリマー鎖中に導入されたアセタールの立体障害および (あるいは) 静電作用を提出した。また, 種々の形式の反応抑制に対する最高反応率を統計理論に基いて算出し, 実験結果と対比した。
Kobunshi Ronbunshu | 1963
Ichiro Sakurada; Yasuyoshi Sakaguchi
一般に受け入れられている共重合の理論に基き, 一定のモノマー組成において得られる共重合体の理論的組成分布を続計的に求めた。その結果, 組成分布は共重合体の重合度, 平均組成および両モノマー反応性比の積r1r2によって定まり, 組成の不均一性は一般に小さいが, r1r2の増加に伴って増大するという結論が導かれた。